面と向かっては言わない事で、一般的に、器楽の人達が、声楽家について一様に述べる事、それは「声楽の人は・・ちょっと・・」と言うものである。
器楽の人達同士では、演奏に関する共通の認識の上に、会話も弾むが、声楽となると、何やら、全てが神秘のベールに包まれているようである。
それもこれも、楽器という機能の絶対条件の下での軸の上に、演奏が成り立つ世界と、楽器そのものが、変数だらけで、何を軸にして良いかも曖昧な世界で、しかも、隙間だらけで完成度も低い世界!
噛み合う筈が無いのである。
しかも、曖昧化されている、ボカされている分、「信じる」しか術が無い声楽の世界は、それぞれが、宗教の信者の如くの頑ななものに成ってしまっている構図が伺えるのである。
それが、「声楽家の方は、ちょっと・・」と言う印象を生み出す理由では無かろうか?
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神秘のベール
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