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Channel: Old school オペラ発声研究家 宮前区在住 永田孝志の日々
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止まる訓練

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ピアノの演奏にも、演奏者の心の傾向は現れます。

これは、リズム感とも関連性ありますが、打鍵と共に、フリーズする瞬間を設ける事で、次に推進したくなる動機を作る事になるのです。

この事は、発声においての「留め」の要素でもありますが、私は、その事が、あらゆる動作に共通する事に気付きました。

ピアノの指導の専門家でも無いのに、偉そうに言うな!と言う輩は居るでしょうが、その考え方そのものが、盲点を作り上げる事もここで述べておきます。

これは、動きの本質的なところだと思います。

恐怖が潜在的に強く植え付けられている人は、特に止まる訓練をすると良いと思います。何故なら常に逃げ惑って不安定に迷走しているからです。

止まる事で、時間の長さを感じる事が出来ます。
一拍の音の長さを感じる事は、その音に滞在すると言う事であります。

その、「留まる」と言う事が出来ないと、常に動きが流れてしまいます。
それは、言い換えると「全ての抵抗からフラフラ逃げ出そうとさまよっている状態」でもあるのです。
落ち着きの無い声楽家を観たら、まず、声の留めが弱いタイプだと思って良いでしょう。(笑)

落ち着きも、留まる事から生まれると思います。

しかし、留まりすぎは、硬直に至ると言うリスクを抱えています。

しかし、まずは留まる訓練が先だと思います。

留めがあるから、加速もあり、そのバランスで動きにキレが出てくるのです。
「流す」事に重点を置きすぎると、リズム感が失せる事もお分かりでしょうか?

リズム感が無いとは、根底に「止まれない」と言う事があると思われます。

以上の事は、私が帰納法により到達した結論であり、どこぞの権威の論文など一切観ておりません。
この様な結論が、もし、既存の理論として在れば、失礼致します。



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