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Channel: Old school オペラ発声研究家 宮前区在住 永田孝志の日々
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力強さとは?

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声の力強さと暴力性をよく履き違える事ありますが、声で言う暴力とは、不安定に歪んだものであり、罵声でもあります。

声においての力強さとは、あくまでもバランスの取れた冷静に処理された音声なのです。

即ち、声は、メンタルそのものを反映するものなのです。

例えば、優しすぎて、自己主張が強く出来ないと言う事は、同時に、それによる自分への負荷に耐えれないと言う事でもあるのです。

強い素晴らしい声を歌唱時に出すには、それを演技として、余裕を持ち出来るだけのキャパが必要です。

私もそうでしたが、デカいだけの声なら、出せてましたが、強い声を出す為のメンタルそのものが無かったように思えます。

しかし、自分で言うのも何ですが、長年の研究と、訓練により、強い声とメンタルを養う事に成功したと言っても良いと思います。

強い声出すと、最初は落ち着かない、嫌な感じ、違和感が付きまといました。心が疲れ果てる感覚がありました。

ただ、厳密に言うと、その違和感あるうちは、歪みが在るようです。

判った事は、この強さは、誰もが多かれ少なかれ足りないから訓練するのだと言う事です。

武道でも、人一倍弱いから、武道を学ぶパターンも多いと思います。

声楽でも、パッサッジョ域から高音域にかけての闘争は、ある意味多かれ少なかれ、修羅場なんですよ!
その修羅場を、どう冷静に自分のメンタルバランスを図るか?と言う、考え方を含めた訓練、テクニックがあるのです。

訓練により、その修羅場に対する耐性のマックスのキャパが増えるのです。

負荷に対して、マインドを冷静に保つ為の訓練と、テクニック!
この、目的論すら見失っているのですから、路頭に迷う訳です。

今在る可能なキャパの中(狭い範囲)での歌で済ませようとする事が、声楽発声を解らなくさせている原因の一つだと思うのです。

格闘技と余り変わりは無いように思います。

こんな事書くと、すぐに「ヤマトの諸君!我々は芸術をやっているのだよ!」と言われそうですが、これもごまかしの言葉に過ぎないと思います。(笑)


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