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Channel: Old school オペラ発声研究家 宮前区在住 永田孝志の日々
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世界の一流と言えど

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現在は、世界の一流と言えど、第二期黄金期のような歌い方をする歌手は、皆無である。

やはり、気息化した音声の割合が多く、とりあえず、安全な歌い方と、言えなくも無いが、別の不具合(晩年コントロール出来ず揺れが酷く成ったり、喉が締まる現象)のリスクは高まるのである。

一方、第二期黄金期の歌い方は、切磋琢磨を怠らねば、かなり高齢でも、しっかりとした音声で、歌う事が出来るのは、音源からも言えるが、これは、強い力を扱う分、いい加減な事をしていては、たちまち拮抗が崩れ、破滅に向かう事も事実である。

高級品は、維持費も掛かるのである。

リスクだけをクローズアップすれば、何事も害は伴う。
運動だってそうである。

手軽に急いで一流に成ろうとする魂胆が、そもそも虫が良すぎるのであり、一流が一流と言われているゆえんを、「発声などの基礎はとっくに出来ていて、後は音楽性の追及!」と考えている輩が多いのではと思う。

しかし、一流歌手と言われる、比較的黄金期に近い歌唱をする歌手達の記述を観るに、如何に発声で悩んで、真剣に取り組んで来たかが伺える。

だから、薄っぺらい声など発する一流歌手は居ないのであり、やたらめったら高音域を出す事もしないのであろう。

中間音にその差が出て来る事は、次の記事にしたい。


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