やはり、パッサッジョ域(中音域)から高音域にかけての声門の閉じが不充分な為、高音域で息が太く、ピッチが定まらない、あるいは、音の座りが悪い印象と成っています。
若いうちは、それでもなんとかごまかせますが、少し歳取ると、その隙間が増大して、不調に見舞われる事に成ります。
何故、皆さん、そうなってしまうのでしょう?
それは、声楽テクニックにおける誤解、倒錯によるもの、だと言い切っても良いと思われます。
「喉は使うな!」「息を流す!」「楽に歌う!」「軽く歌う!」
このような、一見正しいと思わせてしまうものに惑わされているのです。
しかも、本物のテクニックとは、もっとギリギリのバランス化により成り立つものですが、どちらかと言うと、息が流れる方を優先し勝ち、即ち、その方が簡単な為に、そちらに逃げてしまうのでしょう。
だから、持っているものは優れていても、表面的なところをなぞるばかりで、個性は出ず、心に響いて来ないのです。
そして、短命!(涙)
これがですね!歌っている本人は、非常にエレガントに歌ってしてやった感満載なんですわ!(笑)(涙)
「呼気に対して、充分なる声門の抵抗」「呼気と吸気のせめぎ合い」
この追及は、日本の代表選手の技能の先に在るのです!
どうせなら、そこまで追及して頂きたく存じ上げます。
甘い!の一言につきます。
レベルの低い聴衆にも責任あり!
逃げが上手くても、仕方無いと思います。
上手く逃げたつもりでも、いずれは、自然の掟にしてやられるのですから。
抵抗から逃げるな!
自分自身から逃げるな!
現実から逃げるな!
今から逃げるな!
声で以て、己と闘う事が、声の闘争であり、アッポッジョであるのですが、どうも、戦後、自分自身とも闘えなくなった、ヘタレだらけに成って来た象徴の一つが、オペラ歌唱にも出ているのだと思います。
オペラ歌唱は、真剣勝負なのです!
チャラチャラ、自分に酔っている場合では無いのです!
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日本を代表するオペラ歌手の傾向
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