Quantcast
Channel: Old school オペラ発声研究家 宮前区在住 永田孝志の日々
Viewing all articles
Browse latest Browse all 7755

重くなる=ダメになる?

$
0
0

本来、軽い声だろうが、重い声だろうが、特に男声の場合、何を基準に引退するのか?

多くの人達は、声が重く成り、高音域が出なくなったから・・と言うパターンを強くイメージしてしまうようであるが、意外にも、重めのテナーを始め、劣化するパターンに、声帯の萎縮により、声が軽く成ってしまう事による不具合が多い事は、余り知られていないようである。
勿論、女性は老化として逆に声帯の肥厚がある事も付け加えておこう。

軽くは出せても、重く出せなく成るのである。

バスの老化パターンも同じく、低音域が痩せて来るのであり、下も上も出なくなるパターンで引退と成るのである。

その老化を促進する意外な原因も、喉の声の否定にあると睨んでいる。

現に、ジェローム・ハインズの記述によると、最も喉の声を必要とするイ母音のトレーニング(喉にデンジャラスな感覚在り)により、声帯の筋肉の萎縮を防ぐ事で、高齢でも声が痩せないで歌えた・・!とあるのだ!

ただし、喉の声は必要であるが、特にパッサッジョでの支えとの関連性を把握していなければ、晩年、見事なる(笑)単なる喉声と化した声楽家も居る事を付け加えておきたい。

声の全体構造を把握していなければ、必ず一つのカテゴリーに偏り、不具合を起こす事は、真実である!

特に、日本人テノール!

圧縮が無い不具合の最も顕著な症状は、B♭が破綻する事である。
逆に言わせて貰えば、B♭がきちんと出せないテナーは、パッサッジョが未熟であると言う事である。

これは、世界的に活躍したテノールでも、例外ではなく、随分とB♭には苦戦しているようである。
恐らく、D付近からの圧縮、道筋に問題があると思われるのである。

中には、B♭など、出なくて当然!なる、屁理屈に至る輩も居る始末である。
(出る方が異常?的な・・)

物の考え方の問題、論理性の欠落、自己正当化、演繹法による盲点、脱力の誤認、安易なブランド指向、すぐに結論出そうとするせっかちさ、など、滅びへの道は、広くて安易である事は、聖書でも言われており、ここまで見事に現象と成ってしまうと、「では、私も・・」と、道連れにされてしまうのか?

そんな中、最も辛い生き方は、中途半端に真実をかじり、権威主義をも両立させようとする事である。

これは、私の辞書には、「カメレオン」の項目として記載されている。(笑)


Viewing all articles
Browse latest Browse all 7755

Trending Articles