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Channel: Old school オペラ発声研究家 宮前区在住 永田孝志の日々
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現在と未来に歌う

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大体、音楽性溢れた・・と錯覚する歌い方の一つに、意識は、スタートの音に留まり、そこを振り返りながら音楽、演奏を進めて行く!

それは、実はリスナー、指揮者、作曲家の目線である。

要するに、それらの目線で演奏すると、過去のメロディーを味わいながら歌って行く事に成るがのであるが、それがそもそもダメだ!などと言えば、言い過ぎであろうか?

それ即ち、良く言われる、「自分の声を聴こうとするな!」と言う格言に繋がると言えないのだろうか?

過去の音は振り返らず、現在と、未来のみに目を向け、音を正確にさばいて行くと、結果として、優れた音楽に成っている・・と言う事なのである。

人生も、そう言う事って言えると思う。

過去に生きる人、現在に生きる人、未来を夢見る人、様々なタイプが居る中、私の到達した発声は、過去を振り返らず、今ある音の刹那に集中する事であり、そう言う風に出すと、
「何を歌ったのか記憶に無い」と言う感覚に近くなるのである。

自意識過剰の状態とは、過去を過剰に意識すると言う事にも繋がるかも知れない。

それが、歌唱において、様々な不具合の原因でもあると言えると思う。


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