例えば、バスティアニーニのように歌いたい!と思って声楽発声を習いに言ったら、「バスティアニーニの真似はしない方が良い!」と、先生に注意されたとしよう。
まるで、バスティアニーニの発声が悪しきもののような言われ方である。
しかし、良く考えてみれば、この助言は、どう考えてもおかしい!
バスティアニーニに限らず、あの時代の一流オペラ歌手の声など、真似事など出来る訳が無く、少しずつ、弛まない訓練の賜物である。
しかも、何も基礎の無い日本人が、そんな真似事など、バスティアニーニに限らず、安易にやると潰れるのは当然である。
結局は、自分が、何も発展させられなかった、あるいは、時間を掛けて発展させようとせず、そのような優れたパフォーマンスへのどうしようもない溝を、「奴らが無理が利いてしまう特殊な体質である!」と言う解釈で、自分のプライドを保っている心理による発言である!
「あいつら化け物だから!」と言う言葉も、彼らの自尊心を保たせる為の便利なアイテムである。(笑)
何気ない発言でも、その人の本質が判ってしまうのである。
これも、中途半端で中身の無い、権威主義がもたらす、嫉妬心って奴でしょうか?
いっそ、そんな権威、無い方が良いのである!
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偽装の理屈
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