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Channel: Old school オペラ発声研究家 宮前区在住 永田孝志の日々
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黄金期からの分かれ目

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ティータ・ルッフォやジーノ・ベーキの声に比べて、カルロ・タリアブエの声は、若干、個性的色合いが薄く、特にパッサッジョから高音域でのバランスが息っぽく成っている。

そして、今回ここで貼り付けさせて頂く動画は、フランコ・ボルドーニ!
彼はジーノ・ベーキの大ファンだったらしいが、あの独特の鼻に掛かった歌声を真似できず、そこら辺が緩和されたタリアブエのバランスを模倣したようである。
動画は、絶好調期のボルドーニです。


ところが、少し年齢を重ねると、パッサッジョからの止め付けが弛い分、息が太く、声が薄くなり、声が踊り、ピッチが不明瞭に成ってきています。

カップッチッリとのジョイントコンサートでの動画の音声で確認出来ます。



この傾向は、日本人声楽家は、もっと顕著ですね!

そして、この傾向での劣化に対してはスルーしてしまう傾向にもあり、圧縮するエグい声より増し!なんて認識では無いでしょうか?(笑)

パッサッジョと言う認識に盲点があると言う事だと思います。

モダン歌唱は、この傾向の成れの果てだと思われます。

もっと、教わっていなくても、事の本質を自分の思考力で見出だすべく、研究をしなければ、どんどん劣化して行くでしょう。


ある意味日本人は異常に従順に洗脳させられている事は、今回の騒動でのマスコミによる反応に顕れていると思います。


声楽の世界も、決め付け、思考停止、なのでしょう。





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