巷では、「発声の事ばかり考えていては、音楽に成らない!音楽、表現を学ばねば成らない!」などと良く言われます。
さも、まことしやかな御意見に思えますが、果たして、本当にその通りでしょうか?
「声ばかりではダメ!」と言う価値観が、どうやら刷り込まれているようです。
しかし、ジーノ・ベーキが、八年間、発声の基礎だけをやらされて、楽曲は歌わせて貰えなかったが、「歌って良し!」と言われた頃には、最早、何でも歌える喉に成っていた!と言う事を、どう解釈するのであろう?
発声とは、そもそも声の中身、表現力そのものが内在したものであり、それを、あたかも、物質と精神を分ける二元論的に
「物質」=「発声」
「精神」=「音楽」
と言わんばかりの論調に、うんざり!面倒臭い!感が起きるのは、私だけであろうか?
要するに、それもこれも、発声をどうして良いのか解らない事を誤魔化す思考が出来上がっていると言う事であろうか?
黄金期の声には、全てが内包されていると言う事を、私は言いたい。
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発声の基礎とは何か?
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