「流動性の罠」は、発声の進歩の過程でも起こるものです。
どういう事かと申しますと、何もトレーニングしていない状態での「自然」のままでは、人の心を揺さぶるような声は出せません。
そして、トレーニングに取り掛かるのですが、トレーニングに取り掛かると言う事は、その時点での安定性を壊す事にもなるのです。
要するに、一時的にせよ、長期間にせよ、声の整合性が取れない、不揃いの妥協点的な仮初めの安定性に甘地なければ成らない状態を経ねば成らないのです。
常に、すっきりとした解を求め、すぐに会得する事を常としていると、その、言わば整合性の取れない、仮初めの状態に耐えられないのです。
そこで、「すぐに解を出したがる自分」がしゃしゃり出て!我流による解釈が生じ、あらぬ方向に行こうとするのです。
しかも、「耳だけは良い!」と自負するも、私のレベルから観れば、「耳もいい加減」な状況なのですから。
様々な落とし穴により、なかなか上手く行かない発声で、最も手強い落とし穴は、「似非権威の評価」ですね!(笑)
これは、皆様、御承知の通りです。
しかし、全ては当たり前の現象である事も理解しようではありませんか!
落ち着いたマインドで、穏やかに行こうではありませんか!(笑)
後程、動画を貼り付けますのでお楽しみに!