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Channel: Old school オペラ発声研究家 宮前区在住 永田孝志の日々
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アッポッジョとは、声の立体構造体そのものなり

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すべての声楽発声用語、概念、格言は、立体構造体においての関連性のある現象を言語化したものである。


転々バラバラに切り離す事が出来ないのである。
要するに、一つが欠けても不充分なものに成ってしまう。

発声の良し悪しを判断する際に、この立体構造体の仕組みを理解していなければ、進歩に向けて確実なるカルテは提供出来ないのだ。

特に、マスケラの響きに拘り、平面化しているにも拘わらず、もっと!もっと!と、goサインを出す事が非常に多い!

その他も、喉の声を否定的に観て、キャンセルさせるように仕向け、力無い声にさせられるパターンもある。

とにかく、声の全体が見えていないのである。

そして、声の判断と言えば、構造では無く、自分の好みの「音色」で判断する場合が多い。

そこには、発展に関しての方向性と言う視点は無い。

構造体が見えない、理解出来ないと言う事は、当てずっぽう、偶然性に頼る割合が増える。
まるで、占いである!

これが本当の「声占い」である!(笑)

そこには、不確定性に満ち溢れた、不安が宿る為に、それをかき消そうと、歌うのであるが、歌えば歌う程、不安は増大する。

一方、構造を把握すれば、自分の立ち位置も、明確となり、人前で歌って良いものかどうかも判断出来、そこには、夢物語では無く、現実の、現象としての、当然なる結果があり、進歩も現実、会得も現実の確かなものと成る。

「自分などまだまだです!」と言う意味も、様々だと言う事である!
立ち位置を理解した「まだまだ」には、希望と自信があるが、目的とする指標が、曖昧で夢の如くであれば、「まだまだ」も、当てずっぽうなのである。(笑)

本日、レッスンしたアマチュアのバリトン?も、構造が見え始め、結果が現実の確かなものである事が理解出来、今後、どんどん伸びて行く事を確信したようである。

理解するとは、こういうことなのだと、私も確信した次第である。(笑)




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