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Channel: Old school オペラ発声研究家 宮前区在住 永田孝志の日々
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出雲でのレッスン

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本日、三名のレッスンを行い、アッポッジョを伝えようと、様々な処方を行いました。

まず、難しい事は、真逆同士の力を同時に働かせ、せめぎ合いに持って行く事への集中です。

呼気傾向をプラスした途端に、胸郭は下がろうとします。

武道で言うと、攻撃と防御を同時に行う様なものなのかも知れません。

アッポッジョにおいての「落ち着き」とは、何もしない落ち着きではなく、拮抗による落ち着きです。

それには、自己内における対立構造が必要ですが、それには、物理的なものだけでは無く、精神的な対立構造、闘争状態である事が必要なのです。

その中での「ニュアンス」とは、例えば、優しさを表現しようと、優しさだけを出すと言う事では無く、ほんの少しだけ、優しさに偏る調整にする事であり、あくまでも、自己内における対立構造が基本となるのです。

現代の日本人は、この「対立構造」では無く、周りに流される「流動構造」にあるのでは無いでしょうか。

弱々しく、不安定!
行動の原動力は、恐れ!
過去に拘る!

アッポッジョが体現出来ると、他人に媚びへつらったような、姑息な雰囲気が消失するのでは?と思わせるような、メンタル的な効果の実感があります。(笑)

周りとの対立を避けるのはまだしも、己との対立を止めてしまっては、それこそ、己自身を律する事など出来る訳が無いのです!

恐れの感情に打ち勝つ為には、「確証を得る事」であり、その確証が、安定性を生み出します。
そして、安定性とは、拮抗により生まれる、即ち、必然的に力の闘争が関与して来るのです。

それを管理、コントロールする為には、その状態を客観的に見下ろす事の出来るバランスに持ち込まねばなりません。

そのためには、出した声(過去)に執着しないで、新たに声を作り出す事に集中する必要があり、そのためには、そのシステムが、必ず良い結果を生む事を信じる必要があります。
その刹那のマインドの状態が、出る声を決定するのです。

そのためには、レッスンでズレた瞬間の盲点を指摘して貰い続けるしかありません。

後で、録音した声を聴いた時は、既に遅いのです。

いくら理論を頭で理解したつもりでも、それは理解とは言わない!

己の刹那の隙(盲点)が問題となる以上、苦しい修行無くして、達成など有り得ないと言う事なのです。

己の自尊心がめげるか?盲点が消滅するか?

自尊心がめげる方が、圧倒的に多いと思われます。(笑)

恐れ、逃げ、を克服するには、恐れている自分、逃げている自分、過去に振り回されている自分を認める事から始めましょう!

どうですか?それでも声楽を続けたいですか?(笑)

いつ止めても良いと思います。こんな辛い事。(笑)

ただし、自転車と同じように、一旦乗れたら、子供の遊びのように、再現する事が出来る、即ち、こんな当たり前な事、何故出来なかったのだろう?と感じるのです。(笑)

結果!「今に生きる」と言う感覚に浸れる生活を送れるように成るのです。(笑)

いつ止めようが、私は引き止めはしません。


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