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Channel: Old school オペラ発声研究家 宮前区在住 永田孝志の日々
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自由に・・の落とし穴

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人々は、言葉のイメージで、良し悪しに傾く事が多いと思います。

「拘束」「規制」は悪いイメージ!
「解放」、「自由」は良いイメージ!

発声のイメージも同じように成るでしょう。

ここで、声の性質と、技術とは何か?を考えた場合、解放、自由こそが、負の結果をもたらす事、お分かりでしょうか?

経済の世界でも、自由化を推進していますよね。

声楽の世界でも、経済の世界でも、その自由化(声楽では、息を主体に考える傾向)により、「元々、資本があるものが生き残る!」と言う結果に成っており、声楽の世界では、社会的にのし上がった人でも「きちんとトレーニングすれば、もっと素晴らしく成るのに・・」と言う、残念な、生き残りゲームみたいな事に成っているのです。

声の性質は、管理を怠ると、拡散、肥大すると言う、暴れん坊!と言う事なのです。

「これ以上、はみ出てはダメですよ!」
と言う、境界線こそが、発声の枠組み、形と言うものなのです。

ある意味、再現性のある美しい形を保つ為の拘束、閉じ込め、と言う、管理システムが必要となり、それを学ぶ事が、「発声を学ぶ」と言う事なのです。

何も、ウォーミングアップだけのものではありません。

「自由に、自然に!」などと言う、いい加減な指導を真に受けない事が大切でしょう。

なんだか、子供の教育論にも通ずる話のような気がして来ました。(笑)


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