人々は、言葉のイメージで、良し悪しに傾く事が多いと思います。
「拘束」「規制」は悪いイメージ!
「解放」、「自由」は良いイメージ!
発声のイメージも同じように成るでしょう。
ここで、声の性質と、技術とは何か?を考えた場合、解放、自由こそが、負の結果をもたらす事、お分かりでしょうか?
経済の世界でも、自由化を推進していますよね。
声楽の世界でも、経済の世界でも、その自由化(声楽では、息を主体に考える傾向)により、「元々、資本があるものが生き残る!」と言う結果に成っており、声楽の世界では、社会的にのし上がった人でも「きちんとトレーニングすれば、もっと素晴らしく成るのに・・」と言う、残念な、生き残りゲームみたいな事に成っているのです。
声の性質は、管理を怠ると、拡散、肥大すると言う、暴れん坊!と言う事なのです。
「これ以上、はみ出てはダメですよ!」
と言う、境界線こそが、発声の枠組み、形と言うものなのです。
ある意味、再現性のある美しい形を保つ為の拘束、閉じ込め、と言う、管理システムが必要となり、それを学ぶ事が、「発声を学ぶ」と言う事なのです。
何も、ウォーミングアップだけのものではありません。
「自由に、自然に!」などと言う、いい加減な指導を真に受けない事が大切でしょう。
なんだか、子供の教育論にも通ずる話のような気がして来ました。(笑)
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自由に・・の落とし穴
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